こんな時代だからこそ廉価マウスをゲーミングマウスとして使ってみる

  • 2009.05.16 Saturday
  • 17:33
色々な意味で業界の「最先端」を走る、PCゲーミングの世界。当連載では、「PCゲームをもっと楽しく!」をコンセプ トに、古今東西のPC用ゲーミングデバイスに注目して、単なる新製品の紹介にとどまらず、競合製品との性能比較や、新たな活用法の提案、果ては改造まで、様々なアプローチで有益な情報をご提供していきたい。

■ 高性能=高価格のゲーミングマウスの方程式に真っ向から挑戦

 PC向けのゲーミングデバイスをテーマにした当連載では、おもにゲーミングデバイスを扱うのメーカーが製造・販売するゲーミンググレードの製品を中心に扱ってきた。ゲーミンググレードのPCハードウェアの唯一にして最大の弱点は、“高い!”ということだ。安くても8,000円程度、高ければ1万円をゆうに超える価格帯に位置するものがほとんどで、とても気軽には購入できないものばかり。ごく一般的なPCユーザーにしてみれば、「マウスごときに1万円も払えないよ!」と言うのも無理はない。

 しかし、PCゲームをプレイするのに、高級なゲーミングデバイスは必須なのだろうか? 答えは否だ。高価格・高性能のハイエンドゲーミングマウスは、通常のゲーム用途では少々オーバーキルな性能を有していて、ホビーレベルでゲームを遊ぶのであれば、そこまでの性能を使い切ることはない。ゲーミングデバイスは、あくまで使用者の身の丈に合ったもので十分だ……という議論は至極まっとうだし、昨年から続く不景気の折にて、贅沢な製品を欲しないユーザーも多いのではないかと思う。

 そこで今回は、あくまでゲーム用途を念頭に入れつつも、ごくごく一般的な価格帯に属するマウス製品をズラリと取り揃え、その性能や機能、使い勝手、ゲームにおける戦力を評価してみた。価格帯としては、もっとも高価な製品でも5,000円、下は1000円台まで、かなり気軽に購入を検討できるカテゴリー。そこから、いわゆるホーム&オフィスでの使用を目的にデザインされた一般系のマウス、あるいはゲーミングブランドのマウスでも特に安価なものをチョイスした。

 また、一般系のマウスを選択肢に入れることは価格のほかにもメリットがある。それは、いわゆるゲーミングマウスよりも遥かに多数の製品が販売されているため、形状や機能を自分好みに選択できるチャンスが広がるということだ。とはいえ、ゲーム用途を考えるならば、センサー性能などの面において、必要十分なクオリティを備えていることが絶対条件。そこで今回は、チョイスした全てのマウスについて、高速操作時の追従性をテストしてある。

 というわけで、今回は3,000円〜5,000円の価格帯から4製品、1,000円〜3,000円の価格帯から4製品、あわせて8種類の特徴的なマウスをご紹介していこう。なお、全ての製品は、筆者がPCショップあるいは量販店で直接購入し、そのときの購入価格を元に価格帯を分けている。そのため標準小売価格より格段に安くカテゴライズされている製品もあるので、あくまで店頭価格・通販価格が基準になっているとご理解頂きたい。

【今回のラインナップ】
“SCOPE NODE”
M-SN1UL
発売元:エレコム

レーザーマウス
MA-LS11BL
発売元:サンワサプライ

MX518 Performance Optical Mouse
発売元:ロジクール

SideWinder X3 Mouse
発売元:マイクロソフト

FALM Style
BOMC2
発売元:バッファローコクヨサプライ

GM-M6800
発売元:マスタードシード

Intellimouse Optical 1.1A
発売元:Microsoft

ワイヤレスレーザーマウス
MUS-UTT47
発売元:ロアス

■ 3,000円〜5,000円の部。それなりに安くてもメインウェポン級の性能を期待

 まずは量販店で大量に販売されている価格帯の製品からご紹介していこう。3,000円から5,000円程度のマウス製品は、各メーカーから最も多種多様な製品が投入されており、いわばマウス製品の激戦区といえる。一般のPCユーザーがメイン用途に購入するのもこの価格帯が多いようで、選択肢が非常に幅広い。

 その反面、種類が多すぎてゲーム用途に絞って製品を選ぼうとしても、ついつい失敗してしまいそうなのが怖いところだ。あらかじめセンサーの性能の一覧表などが掲示してあれば良いのだが、一般系のマウス製品は細かなスペックを公表していないことが多いので、なおさら選択が難しい。このあたりがゲーマーにとって一番悩ましいところなのではないだろうか。

 まずはこのカテゴリーから、特徴的な4製品を紹介していこう。

【Sidewinder X3 Mouse】

発売元:マイクロソフト
標準価格:3,800円
店頭予想価格:3,000円前後
発売日:2009年5月29日
センサー:レーザー、200〜2,000CPI 3段階調整可能
ボタン数:8(CPI切り替えボタン3つを含む)
特徴:ゲーミングブランド「SideWinder」シリーズの最新製品にして安価なエントリーモデル

 「MX518」で一歩先行するロジクールに負けじと、マイクロソフトも今年5月に低価格のゲーミンググレードマウスを投入する。この「Sidewinder X3 Mouse」は、マイクロソフトのゲーミングデバイスブランド「Sidewinder」シリーズの最新製品で、3,800円という野心的な価格で5月29日に発売予定だ。

 機能的には、上位製品にあたる「Sidewinder X8」や「X5」をスケールダウンした感じになっていて、余計なものがまったくない小柄なボディと、ハイパフォーマンスなレーザーセンサーを搭載していることが特徴になっている。外形寸法は118×67×32mmと、「X5」よりもさらに小さく、シンプルになっており、各所に出っ張りがないぶん、むしろ手になじみやすい。重量はケーブル込みで134g、本体のみなら100gを切るかどうかというところだ。

 センサー部のスペックは最大2,000dpi、7,080fpsとなっており、筆者の測定では、トラッキング速度の限界は2.5〜3m/sほど。ゲーミングマウスとして十分な水準を保ちながら低価格を実現しており、非常に好ましい製品となっている。またレポートレートは筆者の実測で500Hzを確保しているので、反応性においても高い水準だ。

 さらに、他の「SideWinder」シリーズの製品と同じく、付属ドライバを導入することで、ボタンのカスタマイズやCPI調整など、様々なセッティングが可能になる。特にボタンのカスタマイズについては上位製品と同じく高度なマクロ機能を有しており、あらゆるゲーム、あらゆる用途に対応できる内容だ。機能面では死角なしといえるだろう。

 強いて本製品の弱点を挙げるとするならば、非常に奥まった位置にあるサイドボタンの配置だ。普通にマウスをホールドすると、サイドボタンは親指のさらに1cmほど先に位置しているため、意識して指を伸ばさなければ押せないのである。これは、サイドボタンをゲームプレイに活用しているプレーヤーにとっては厳しいところ。ほかに明確な弱点のない製品だけに、惜しい部分だ。

 とはいえ、トータルで見るならば、本製品はゲーミンググレードのマウスとしてまったく問題のないクオリティを有しており、同価格帯の他のマウスと比べれば圧倒的である。唯一のライバルは次にご紹介する「MX518」だけだろう。形状的な特性も非常に優秀であるため、サイドボタンの位置さえ気にならなければ、多くのゲーマーにとってファーストチョイスになりうる製品だ。

左右にそれぞれ1つづつのサイドボタン、上面には3つのCPI切り替えスイッチを備え、ゲーミングマウスとして必要充分なスペックを持つ。サイドボタンが押しにくい位置にあるのが気になるところだが、それ以外には死角がなく、これをファーストチョイスにしても良いという製品に仕上がっている

【MX518 Performance Optical Mouse】

発売元:ロジクール
標準価格:オープン
購入価格:3,500円
発売日:2008年8月(発売中)
センサー:オプティカル、400〜1,800CPIまでの5段階調整
ボタン数:8(CPI切り替えボタン2つを含む)
特徴:往年の傑作ゲーミングマウスが一般向けパッケージとなった製品

 「MX518」は、コストパフォーマンスに優れたマウスだが、完全にゲーミンググレードの製品だ。本製品はもともと、2005年に海外で「MX518 Gaming-Grade Optical Mouse」という商品名で販売され、2006年に国内で「G3 Optical Mouse」として展開したゲーミングマウスが元である。「G3」は販売が終了してしまったが、それがスピンオフして一般向けパッケージとして販売されているのがこの「MX518」の正体なのである。

 したがって、市場価格こそ3,000円台と、他の安価な一般向けマウスと同等の値段で購入できる価格帯でありながら、その中でズバ抜けたゲーム性能を有しているのが本製品の最大の特徴と言える。肝となるセンサーには6,400fpsのオプティカルエンジンを搭載し、高いトラッキング性能を実現。ホイールの上下についたスイッチを使い、トラッキング解像度を400〜1800CPIの範囲で切り替え可能である。

 また、付属する「SetPointソフトウェア」を使用すれば、各ボタンに特殊なコマンドを割り当てたりといったカスタマイズも可能だ。ゲーミングマウス製品のような高度なマクロ機能は有していないものの、任意のキーボードストロークを各ボタンに設定可能であるため、ゲーム用途で困ることはほとんどないだろう。

 センサーのトラッキング速度限界は、筆者測定にて3.0m/s以上の数字が得られた。これは同価格帯の一般マウスとは比較にならないほどの高い水準で、完全にゲーミンググレードの性能だ。かなり極端なローセンシティビティのプレーヤーでも実用上まったく問題なく、思う存分マウスを酷使できる。またレポートレートは「G3」と同じく500Hzを確保しており、この点もゲーミンググレードだ。

 この水準のマウスが、あくまで一般向けとして販売されているのはちょっとした驚きだが、それが3,000円台で買えてしまうというのはもっと驚きだ。ゲーマーのメイン装備としても遜色のない性能なので、この独特の形状を気に入りさえすれば是非オススメしたい。ただ、あくまで一般向けとして売られているパッケージなので、ゲーミングデバイスの売り場には置いてない可能性があるのでご注意を。

やや大ぶりで、手の小さいユーザーには合わない可能性もあるが、全体的な完成度は郡を抜く製品。もともとゲーミンググレードの製品であっただけに、そのままメインウェポンとしても使えてしまう内容だ。それが3,000円ちょっとで手に入ってしまうというのだから、いい時代になったものだ

【“SCOPE NODE” レーザーマウス M-SN1UL】

発売元:エレコム
標準価格:6,300円
購入価格:4,980円
発売日:2009年4月(発売中)
センサー:レーザー、1600CPI
ボタン数:3
特徴:ユニークなセンサーの位置で「ペンのような使い心地」を謳う

 エレコムから発売された最新マウス「SCOPE NODE」は、「ペンのような使い心地」を謳う製品だ。その特徴は、センサーの位置が、普通にマウスをホールドした際に、親指と人差し指の間あたりに来るという、独特の形状にある。この特性が非常に目新しく、興味を引くということで、量販店のマウスコーナーには本製品が大量に陳列されている。

 基本的なスペックをまとめておくと、センサーはレーザー方式で、1600CPI固定。サイズは75×110×38mmで、質量は123g。形状はなかなか手になじみやすく、感触は良好である。ボタン数は3つと、個性的なデザインに比べると少なく感じられる。

 そして、センサーの位置がどのような影響を及ぼすかについて結論を書いてしまうと、「それほどペンっぽくない」というのが正直な感想だ。センサーがどこについていても、結局はマウス全体を運動させてカーソルを動かすというのが実際の操作であるためだろう。ペンをつまんで文字を書くような感触を明確に得ることはできなかった。

 それより気になったのは、普通にホールドして左右に動かした際、カーソルがついつい右上に走ってしまう点だ。筆者の持ち方がおかしいのかもしれないが、センサーの配置角度に若干問題があるようにも感じられる。このあたりをソフトウェア的に調整できる機能が存在すれば抵抗なく使えると思われるのだが、本製品はドライバレスの使用を前提としており、特殊な調整機能はついていない。

 さて、最も気になるであろうセンサーの性能についても触れておこう。本製品はレーザーセンサーを使用しているので、オプティカルマウスに比べて様々な表面で使えるというメリットはあるものの、筆者が計測した速度限界は1.0〜1.2m/sといったところで、この速度を超えて操作すると激しいカーソル飛びが発生した。ゲーム用途としてはかなり心もとない性能である。

 極端なハイセンシティビティで使用するユーザーならば問題ないレベルだとは思われるが、ローセンシティビティ設定でプレイするならば少なくとも1.5m/s程度以上の速度性能がほしいところ。この点において本製品はあくまでも一般用途向けの製品であり、ハードなゲーム用途には向かないようだ。

未来的な印象のボディデザインは非常に秀逸。ただ、独特の位置に配置されたセンサーの効果は限定的で、体感上、一般的なセンサー位置のマウスと使用感が大きく変わることはなかった。また、レーザーセンサーの性能については、ゲーム用途としては充分とは言えなかった

【レーザーマウス MA-LS11BL】

発売元:サンワサプライ
標準価格:4,725円
購入価格:3,280円
発売日:2007年12月(発売中)
センサー:レーザー、1600/800 CPI切り替え可
ボタン数:7(ホイールのチルトボタン2つを含む)
特徴:秋葉原の量販店にて一番人気とされていた製品

 秋葉原の量販店で、「レーザーマウス人気ランキング1位」という表示があったので、思わず手にとってしまったのがこの製品だ。これはサンワサプライが販売する「MA-LS11」という型番のレーザーマウスで、チルト機能付のホイールに、2つのサイドボタンを合わせて全7ボタンを搭載する。一般向けマウスの中で、最も典型的な製品のひとつといえるかもしれない。

 1,600CPIのレーザーセンサーを備え、サイズは66×105×40mm。一般的なゲーミングマウスに比べるとやや小ぶりだが、重量はケーブル込みで146gと、それなりの重さがある。ボタンはゲーム用途にも問題ない数が用意されており、さらにボディ中央にあるCPI切り替えボタンを押せば、センサー解像度を800/1,600CPIの間でスイッチすることができる。

 ハードウェア的な問題点としては、左右メインボタンのストロークがかなり深く、射撃などの機敏な動作に少々の遅延を生じそうな気配があった。気をつけてプレイすれば体感できるレベルだ。また、上で紹介した「SCOPE NODE」と同じくレーザーセンサーを搭載する本製品は、高速操作時の追従性に弱点がある。筆者実測ではおよそ1.0m/sあたりの速度でネガティブアクセラレーションが発生し、カーソルが暴れる状態となった。一般用途としては非常にバランスの良い製品ではあるが、ゲーム用途としてはこの点がネックになりそうだ。

 いまだ2製品の性能を確かめただけに過ぎないが、速度性能の物足りなさは一般用途系のレーザーマウスに共通する特徴と言えるかもしれない。ハイエンドのゲーミングマウスの世界でも、一般的にレーザーマウスよりもオプティカルマウスのほうが速度性能は高く、ローセンシティビティのプレーヤーならオプティカルマウスを使う、という図式が半ば常識になっているほどだから、センサー性能がクリティカルな問題とされない一般用途のマウスなら尚更ということだろう。

CPIボタンで800/1600CPIを即座に切り替えられるというのは、一般向けマウスとしては高機能な部類。チルトホイールやサイドボタンの搭載など、この価格帯のマウスとしては高水準の装備を持っており、バランスのよい製品だ。ただ、センサーの性能がゲーム用途としては不十分で、少々残念

■ 1,000円〜3,000円の部。頼もしいスーパーサブになりうるマウスはあるか?

 続いて、1,000円台から3,000円以下で購入できる低価格マウスをご紹介していこう。この価格帯になると、いわゆる「バルク品」と呼ばれる、正式なパッケージではない販売形態のマウスも含まれてくる。コストを抑えたい人はもちろんメインマウスとして使ってもいいだろうし、ついつい激しい使い方をしてちょくちょくマウスを物理的に破壊してしまうという人にもうってつけだ。

 いずれにしても予備やサブマシン用としても気軽に購入できるカテゴリであるため、ひとつかふたつ、お気に入りの製品を見つけておけば、メイン装備のマウスが故障したときなどのバックアップとして重宝するだろう。

 また、この価格帯になると、レーザーマウスの選択肢はほぼなくなる。したがって、ここで紹介するのはほとんどがオプティカルマウスだ。それでも、性能が低めのセンサーが使われているケースが多いため、ゲーム用途で選ぶにあたっては、ある程度慎重に吟味するようにしたいところだ。

【FALM Style BOMC2】

発売元:バッファローコクヨサプライ
標準価格:3,320円
購入価格:1,980円
発売日:2007年4 月(発売中)
センサー:オプティカル、800/1600CPI 2段階切り替え
ボタン数:5(ホイールのチルトボタン2つを含む)
特徴:MR(Mirrored Reflection)レンズ搭載のモバイルサイズ・オプティカルマウス

 本製品は標準価格では3,000円を超えているものの、発売から2年を経過して現在は流通在庫のみとなっているため、店頭価格が2,000円程度と非常にお値頃になっている。本製品を含むバッファローコクヨサプライの型番「BOMC2」シリーズの製品は、オプティカルセンサーを搭載する一般向けマウスで、カラーとサイズに複数のバリエーションがあり、店頭在庫は豊富なようだ。そして、価格のわりにトラッキング性能が高く、ゲーム用途でも使える可能性を秘めている。

 今回使用した製品は、シリーズバリエーションの中で大き目のサイズに位置するバージョンで、外形寸法は105×40×60mm。モバイル用マウスよりは若干大きいが、ゲーミングマウスと比べるとずっと小さい。ボタン数は3つで、決して多くはないが、2,000円程度で購入できるというバリューを考えれば、多少の妥協はあってしかるべきだろう。

 センサーの性能は公表されていないが、レンズ部に関しては、反射鏡を経由して設置面を垂直に照らすという「MR(Mirrored Reflection)レンズ」を採用しており、同価格帯のオプティカル方式としては高い水準のトラッキング安定性を謳っている。だがもちろん、ゲーマー的に気になるのは、理想的なマウスパッド上で、どれくらいのトラッキング性能を見せてくれるかという一点だろう。

 筆者の計測では、速度限界は1.5〜2m/s程度と、ゲーミンググレードのオプティカルマウスに比べれば低い水準ながら、一般向けのレーザーマウスに比べればかなりの高性能。2,000円のマウスながら、広大なマウスパッド上で極端に素早くマウスを操作するプレーヤーでなければ、ほぼ問題とならない性能が確保されていると言えるだろう。

 ボタン数の少なさは気になるところであるが、サイズが小さいことから、出先で使用するためのモバイルゲームマウスとして利用するにはうってつけだ。また、ボタンの数が気にならず、形状が特に気に入った場合は、これをメインに使用するのも悪くなさそうだ。価格的に予備を1、2個確保しておくことが無理なくできるのも嬉しいところだ。

小さいので、持ち方は必然的につまみ持ちとなる。安価ながら、オプティカルセンサーが充分なトラッキング性能を与えてくれており、相当激しいプレイをしない限りはゲームでも充分に活用できる。予備や出先で使うためのセカンドマウスとしてはなかなか良い選択と言える

【GM-M6800】

発売元:マスタードシード
標準価格:オープン
購入価格:1,980円
発売日:2008年5 月(発売中)
センサー:オプティカル、800/1600CPIを切り替え可
ボタン数:6(CPI切り替えボタン1つを含む)
特徴:ゲーミングマウスとしては最安値に位置する製品。3,000fpsのデュアルレンズセンサーを搭載

 「GM-M6800」は、PCパーツメーカーとして有名なGIGABYTEが開発・製造するゲーミングマウスだ。日本国内ではマスタードシードが販売代理店となっており、量販店ではなかなか見かけないが、PCパーツショップやPCゲームショップの店頭では難なく見つけることができる。本製品の特徴は、何と言っても2,000円程度の価格帯としては唯一の「ゲーミングマウス」であるところだ。

 127×75×42 mmという寸法は国内メーカーのマウスと比べると若干大きめではあるが、くびれのあるエルゴノミクス形状により、小さめの手でもしっかりとホールドできる。ボタン類はゲーム用途として必要十分な5つを確保しており、それに加えてトラッキング解像度を800/1,600CPIの間でスイッチするためのボタンが装備されている。

 センサー部には、トラッキング安定性を高めるデュアルレンズ方式を採用したオプティカルエンジンを搭載する。センサーのフレームレートは3,000fpsとなっており、最近のゲーミングマウスとしてはやや低いスペックに留まっている。これが意味するところは、オプティカルセンサーのゲーミングマウスとしては、やや低めの速度限界があるということだ。

 筆者の実測では、その限界はおよそ1.5m/s〜2.0m/sあたりで、これを超える速度で操作すると、きついネガティブアクセラレーションが発生して、カーソルが動かなくなる。これは奇しくも上記で紹介した「FALM Style - BOMC2」とほぼ同じ速度性能ということになる。これは、価格帯が似ていると、センサーエンジンも似通った性能になるということを示しているかもしれない。

 センサーの性能には若干の不安があるものの、形状は非常に優秀で、手になじみ、しっかりとコントロールできるという良さがある。また、実際のゲームプレイではほぼ気にならない程度のスペックは確保されているため、予備のために用意しておくセカンドマウスとしては十分に選択しうる製品だ。

ボディ中央にはCPI切り替えボタンを装備し、ワンタッチで800/1600CPIを切り替えることができる。トラッキング性能そのものは、第一線のゲーミングマウスに比べると見劣りするため、プレイするゲームのジャンルやプレイスタイルによっては不十分な感じを受けるかもしれない。とはいえ、この価格帯のマウスとしては抜きん出た存在である

【IntelliMouse Optical】

発売元:マイクロソフト
標準価格:2,800円
購入価格:1,970円
発売日:2002年
センサー:オプティカル、800/1600CPI 2段階切り替え
ボタン数:5
特徴:いわずと知れた元祖オプティカルマウス

 「Intellipoint Optical Mouse」シリーズは、古くは2000年ごろから存在する、オプティカルマウスの元祖である。また、恐ろしいほどの製品寿命を誇っており、長い年月をかけて少しづつマイナーチェンジしながら、現在でも製造・販売が続けられているというロングセラーシリーズでもある。今回は、PCパーツショップにて入手したバルク品をもとにレポートしよう。

 「Intellipoint」にはいくつものバージョンがあり、今回入手したのは「Intelipoint Optical 1.1A」。日本では2002年にリリースされたのが初回版という古い製品ではあるが、かぶせもちに適した形状、そつのないボタン配置などから、現在でも一部のゲーマーに愛され続けている。

 センサーはフレームレート6,000fpsで、解像度は400DPI。現代的なスペックとはとてもいえないが、速度限界は意外に高く、筆者測定では最大2.5m/sまで正常なトラッキングが可能であった。これはFPSなどで割合ハードな操作をしても、しっかりとついてこれる数字である。また、レポートレートは実測で125Hzとなっており、こちらはごくごく一般的なマウスと同じ水準だ。

 長年の間定番と呼ばれ続けたマウスであるだけに、形状や機能について指摘する必要はないだろう。ひとつ言えるのは、この価格帯で購入できるマウスとして、充分に高い水準の形状と性能の特性を持っているということだ。いまだに本製品を愛用し続けるゲーマーも多いので、これからPCゲームを本格的に始めようという方には問題なくオススメできるマウスである。

ロングセラーシリーズだけに、実際使用したことのある人も多いはず。センサー性能もそんなに悪くなく、ゲームで使うぶんにもおよそ問題ない水準がクリアされているため、いまでも現役で使用しているゲーマーは珍しくない。2,000円程度で手に入るマウスとしては定番のチョイスと言えるだろう

【ワイヤレスレーザーマウス MUS-UTT47】

発売元:ロアス
標準価格:オープン
購入価格:1,980円
発売日:2007年3月(発売中)
センサー:レーザー、1,600CPI
ボタン数:3
特徴:ワイヤレスレーザーマウスとしては最安値クラスに属する製品

 こちらは、今回紹介するラインナップの中で唯一の「無線マウス」である。2.4GHz帯のUSB無線レシーバーと、マウスに装着する短4乾電池2本が付属して購入価格は1,980円。レーザーセンサー搭載の無線マウスとしては、最安値の水準に位置する製品だ。そのため、今回は安価な無線マウスの代表例として、合えてご紹介しておくことにした。

 基本スペックとしては、センサーの解像度1,600CPI、ボタン数は3で、外形寸法は340×530×505mmとモバイルマウス並みの小ささだ。マウス本体の動力は短4乾電池2本から供給され、連続動作時間は約200時間。通常の使用形態では、約3ヶ月の連続使用が可能とされている。無線レシーバーは指先ほどの小さなもので、PCに接続すればドライバなしですぐに使える。

 ケーブルフリーで使える無線マウスというのは、一般のPC用途ではありがたいものだ。しかし、ことにゲーム用途ということになれば、無線による遅延の影響や、トラッキング性能への影響が気になってくる。これだけ安価なマウスであれば尚更だろう。しかし、トラッキングの限界速度を計測したところ、およそ0.6m/sでネガティブアクセラレーションが発生し、さらに激しく動かすとカーソルが飛び回るという結果になった。これでリアルタイムのゲームをプレイするのは大変だ。

 本製品について言うと、レーザーセンサー、しかも無線ということで、基本的な性能はかなり限定されているという印象である。モバイルマウスとしては、価格・内容ともに優れた製品ではあるが、それが必ずしもゲームに使えるとは限らないという、例の一つであると言えるだろう。同様に、同じ価格帯に属するレーザーマウス、無線マウスは、ほぼゲームで使うことは不可能であると考えて良い。コスト的に、充分な性能のセンサーを搭載することが不可能であるからだ。

モバイルマウスに近い小ささながら、なめらかな形状のおかげでホールドしやすくはある。この価格で無線マウスが手に入るというのは嬉しいのだが、いかんせん、センサーの性能が犠牲になりすぎているのが難しいところ。ゲーム用途で無線マウスを選ぶならば、現在のところはずっと高価なモデルを選択するしかないようだ

■ 安くても即戦力になるマウスは存在する。自分のスタイルと相談して最良の製品を選択しよう

 今回ご紹介した8製品からベストチョイスを拾ってくるとすれば、マウスに3,000円以上を投資してもよいというユーザーであれば「Sidewinder X3」と「MX518」が鉄板だ。この2種はメイン装備としても使える性能で、高価格のハイエンドゲーミングマウスにも後れを取ることがない機能を有している。

 もっと安く上げたいユーザー向きの製品としては、2、000円クラスのオプティカルマウスがその答えとなった。特に「GM-M6800」は、非常に持ちやすい形状、十分なボタン数と、ゲーミング用途として必要な特性を備えているため、この価格帯ではファーストチョイスになる製品だ。ロングセラーで愛好者も多い「Intellipoint Optical」も優れた選択といえるだろう。

 一方、安価なレーザーセンサー搭載のマウスは高速操作時の追従性が目に見えて劣るため、形状や機能によほどのメリットがない限り、ゲーム用途としては難しそうである。今回のリサーチは、レーザー方式で実践投入可能な製品が、やはり高価格のハイエンド品に限られてくるという現状を再確認する結果となった。無線つきとなれば尚更である。

 というわけで、現時点のマウス市場をざっと眺めてみたところ、低価格マウスはオプティカル方式の独壇場だということがわかる。これは、オプティカルセンサーというものが技術的に十分枯れており、それなりの性能を有するセンサーが安く流通している、ということが背景にあるのだろう。とはいえ、そこにも「価格相応」の力学がしっかり存在している。今回ここで紹介しなかった製品のうち、500円から1,000円程度で購入できる非常に安価なオプティカルマウスは、性能が低すぎてさすがに実用に耐えなかった。ゲームで実用となるためには、せめて1.5m/s以上の速度追従性能がほしいところなのだが、今回の調査にてそれを満たすマウスは2,000円程度以上の価格帯に位置するものに限定された次第だ。

 確かに、安価な製品に最高の性能を期待することはできない。しかし、ハイエンド品に比べて多少の弱点があったとしても、それがユーザーの必要充分な水準を満たしているならば、それは充分に良い製品だ。是非、自分の好きなゲームジャンルやプレースタイルに合わせて、好ましい特性を持つマウスを見つけてみよう。デバイスにかけるお金が安くあがれば、そのぶんをもっとたくさんの遊びに使え、もっとゲームライフを豊かにできるはずである。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/series/pcgaming/20090515_168728.html
こういう記事は面白いですよね。
"高い=良い"とは限らないものも多いでしょうからね。


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